注意したいこと
初心者が見落としがちなのが、データの転送量です。
レンタルサーバのプランによっては、一定期間内での最大データ転送量が決まっていて、それを超えた場合さまざまなペナルティが課されてしまいます。
では、データ転送量とはなんでしょうか。
×間違い:データ転送量=Webサイトのファイルを自分のパソコンからWebサーバへ転送するデータの量
○正解:データ転送量=Webサイトの閲覧者がWebサーバから呼び出すデータ量
初めて耳にすると逆に考えてしまいがちなのですが、上記のようにデータ転送量とは、自分がサーバに送るデータの量ではなく、Webサーバから引き出されるデータの量です。
ですので、アクセス数の多い人気サイトほど同じページをたくさんの人に何度も呼び出されるため、データ転送量は多くなってしまいます。
レンタルサーバ会社が規定した転送量を超えた場合、どうなってしまうのでしょうか。
レンタルサーバ会社によってパターンはいくつかあります。
1)注意ののちに、退会や上位プランへの移行を求められる
2)超過したデータ転送量分別途課金される
1)注意ののちに、退会や上位プランへの移行を求められる
もともと課金制を取っておらず、利用規約などに「ひと月○○GB以上のデータ転送禁止」など書かれているタイプです。
規約に反しているわけですから、ある日突然レンタルサーバ会社から「決まった期間内に転送量を減らさないと、サーバをロックして利用を停止します」とか、その「最大転送量の多い○○プラン(または専用サーバ)にアップグレードしてください」といった通知がきたり、決まった量以上の転送ができないように制限がかけられてしまったりします。
禁止事項やプランの機能詳細などで、特にデータ転送量について触れていないレンタルサーバでも、その会社が内々で定めた限度を超える転送を繰り返していると、突然こういった通知をしてくることがあります。
2)超過したデータ転送量分別途課金される
もともと、基本転送量と、超過時の転送量当たりの金額が決まっており、はみ出した分のお金をとられます。
基本転送量がひと月1GBのプランで、月に5GBの転送量があった場合は、超過した4GB分が「100MBあたり100円」とか「1GBあたり1000円」といった規定金額換算で追加徴収されます。
では、「データ転送量無制限」のプランはどうなのでしょうか。
一見するととても理想的に見えるのですが、この場合の「無制限」は、残念ながら「無限に使用しても問題ない」という意味ではなく、「特にきまった転送量制限を規定していない」という意味で使われていることがほとんどのようです。ただ明記されていないだけで、実際に問い合わせてみるとちゃんと制限が決まっていたり、決まっていなくても限度を超えた使用があった場合は1)のようにペナルティを課したりする会社が多いようです。
というのも、共用サーバの場合、複数の利用者でサーバの資源を共有しているわけですので、ひとりの利用者が膨大なデータ転送を行ってサーバの能力を占有してしまうと、その分サーバ全体の能力がダウンして、他の利用者のサイトの表示速度などが落ちてしまいます。
そのため、他の利用者に迷惑になるぐらいのアクセスがあったり、動画やラジオ音声など大きなファイルを頻繁に転送したりするサイトに対して、別のもっといいサーバに移動するようにお願いする姿勢自体は別に意地悪でもなんでもなく、むしろそのように不公平な占有が起こらないように運営することで利用者全体の安定したサイト運用を守ろうというものではあるのです。
そうはいっても、月額基本料1,000円だと思ったら、転送量を見落としていて5,000円取られた!というのでは悲しすぎますので、特に1ページごとのデータのサイズが大きい方や、アクセス数をどんどん伸ばしたい方は、ある程度の転送量を見積もって、利用するレンタルサーバ会社のデータ転送量についてのスタンスを確認しておきましょう。
また、メールの使用制限があるレンタルサーバもありますので、合わせて確認しておきましょう。
転送量について明確な記載がない場合は、レンタルサーバ会社にメールなどで問い合わせれば教えてくれます。
レンタルサーバによっては、「ライトプラン」「スタンダードプラン」「プレミアムプラン」といった感じに複数のプランを提供しているところが多くあります。
ただ、簡単にプラン変更できるレンタルサーバと、プラン変更自体に対応していないレンタルサーバがありますので、「ディスク容量が足りなくなったら上位プランに変更しよう」「まずは一番高いプランで始めてみて、そんなに使わなかったらもっと安いプランに変更しよう」という考えの方は、契約の前にプランの変更が簡単に行えるかどうかをチェックしておきましょう。
プランの変更については具体例を挙げますと、
・簡単にプラン変更可能
・キャンペーン期間中のみプラン変更可能
・上位プランへの変更は可能だが、下位プランへの変更はできない
・現時点では可能だが、サーバの空き状態によってはできないこともある
・プランごとに利用するサーバが異なるため、解約してから新プランへの新規契約が必要
・プラン変更はできるが、変更は次回契約更新時に反映される(1年契約の場合、最長1年は変えられない)
・プラン変更はできるが、当初のプラン契約時のキャンペーン特典はなくなる
などなど、レンタルサーバによって方針はまったく異なります。
自社サイト内によくある質問などをまとめているレンタルサーバであれば、たいてい掲載されていますので事前に見ておきましょう。
たとえば、プラン変更可能タイミングが「契約更新時」のレンタルサーバで、まずは契約して使用感を確認してから変更する前提の方は、割引率が少し落ちても1年契約ではなく1カ月契約にするなど最初の契約期間も短めにしておく方がよいかもしれません。
また、レンタルするWebサーバやメールサーバをプランごとに分けているレンタルサーバの場合、プラン変更にともなって、今まで使用していたデータを自分で新プラン用のサーバへ移動して、最初から設定をやりなおさなければならないところが多いです。
レンタルサーバ会社自体を変更する場合にもいえますが、携帯電話のプラン変更などにくらべると、変更手続き以外にも手間はいろいろ発生しますので、パソコンの操作があまり得意でない方は「プラン変更後、自分はちゃんと引越し作業ができるか」も合わせて検討しましょう。
レンタルサーバとの契約には、たいていの場合「最低利用期間」というのが設けられています。
期間は、1カ月・3カ月・6カ月・1年とレンタルサーバによってさまざまです。
最低利用期間とその期間内での解約については、サイトのプラン説明などやトップページなど目につきやすいところにきっちりと書いてあるレンタルサーバもありますが、なかには料金表の下にだけ小さな文字で書いてあるところもあります。
たとえば、このような感じです。
「最低利用期間は、3ヶ月となります。加入月・更新月を一か月目とし、契約期間途中に解約しても残り期間分の料金は返金いたしません」
たいていのレンタルサーバでは、このように、途中で解約しても最低利用期間分の料金が返ってきません。契約して使用するためには、「最低利用期間分の金額」は必ず払わなければならないというしくみですね。
または、このようなところもあります。
「○○サービスの最低ご利用期間は1年となります。最低ご利用期間前の解約については、違約金が発生します」
この場合は、その他の規定によって最低利用期間内の解約以降分の金額は日割りなどで返ってくるかもしれません。しかし、それとは別に違約金をとられてしまいます。
最初はよいと思って契約するわけですが、どうしても実際に使ってみると、「しょっちゅうサーバがダウンするし、サポートも悪くて頭にきたので、すぐに別の会社に変えたい」とか「いまよりも、コストパフォーマンスのいいレンタルサーバを見つけたので変更したい」というようなことは起こってしまいます。
傷の浅いうちに引越ししたいと思っても、最低利用期間中はじっとしているか、解約して自分にとっては不要な支払いをしなければなりません。
月額費などの料金体系だけでなく、解約にともなうペナルティがないか、一番損をしない解約タイミングはいつか、なども確認しておきましょう。
キャンペーンで「初月額・オプション料金すべて無料!」とうたっているところでも、「1カ月無料試用期間キャンペーン」と同じ感覚で、ちょっとためしてみて気に入らなかったらその月にやめようと思っていると、以下のようなことになってしまったりしますのでご注意を。
※初期費用はサービス開始初月に請求いたします。サービス開始初月に解約された場合でも払い戻しはいたしません。
※サービス開始初月は基本料金の月額料金、およびオプション料金は無料です。
※一度お支払いいただいた料金は、中途解約されても払い戻しはいたしません。
※初月無料期間中に解約された場合、初期費用、およびオプション料金は請求させていただきます。
つまり、初期費用は必ず払わなければなりませんし、無料期間中に解約するとその月額費用は支払わなければなりません。また、最低利用期間が設けられていれば、その期間から初月額をひいた金額は支払わなければなりませんし、キャンペーン利用にあたって1年間以上の継続利用などが条件になっているということもあります。
お得なキャンペーンというのは、レンタルサーバ会社側にとっても得があってのことですので、何かウラに条件があるのでは……?と少し疑い深くなるぐらいの方がいいのかもしれませんね。
最近では、携帯電話会社などの料金プランやキャンペーンでもよく見られますが、各社競争の激しい現在、レンタルサーバ会社も顧客の囲い込みのために、とにかく契約した顧客を外に逃がさないようにあの手この手を打っています。
入るのは簡単ですが、損せずに出るのはなかなか大変ですので、特に金額面についての注意事項は細かいところもよくチェックしましょう。
レンタルサーバには、レンタルスペースを利用する上での「禁止事項」や「制限事項」といったレンタルサーバ独自の利用ルールがあります。
「データの転送量制限」や「最低利用期間」も、この利用ルールのひとつです。
ほかにも、読まずに契約すると、予定していたサイトの公開が禁止されていて退会を求められたり、メインで利用しようと思っていた機能が使えなかったりしますので、自分の作るサイトに適した利用条件であるかを確認しておきましょう。
禁止・制限項目は、レンタルサーバによって異なりますが、以下に実際にレンタルサーバのサイトなどでよく見られる例をいくつかあげてみましょう。
※以下は、特定のレンタルサーバの禁止事項ではなく、複数のレンタルサーバの利用規約に掲載されたものをまとめたものです
・禁止コンテンツ
アダルト系コンテンツ
出会い系コンテンツ
ツーショット・ライブチャット系コンテンツ
猥褻画像のアップロードを目的としたコンテンツ
ネットショップやアフィリエイトなど商用目的のコンテンツ
宗教関連のコンテンツ
誹謗中傷を目的としたコンテンツ など
法律に抵触したり、著しく公序良俗に反したりする内容に関しては、大体どこでも禁止されていますが、それ以外のコンテンツの可・不可はレンタルサーバによって異なります。
まずは、自分の公開する内容が許可されているかを確認しましょう。
・禁止利用方法
他の会員または第三者の著作権、財産、プライバシー等を侵害する利用
スパムメール(迷惑メール)の送信
サーバースペースの多人数での共有利用
プログラムへの外部リンク
書庫としての利用
他サイトの一部としての利用
不特定多数への公開ではなく、個人でのプログラム開発・テストや実験目的での利用
サーバに著しく負荷を掛けるような利用 など
・利用禁止機能・プログラム
サーバに著しく負荷を掛けるおそれのある CGI・PHP(メールを大量送信するCGI、多人数参加型育成ゲームなどのCGIなど)
ツーショット、個室系、ZOOCHATなどの複数系チャット
TELNET.CGI などサーバの動作を脅かす危険性のあるCGI
C言語などによるバイナリ実行ファイルの CGI など
CGIの利用については、上記のような注意事項と合わせて、レンタルサーバ側で提供されているCGI以外の自作CGI(フリーでダウンロードできるものも含む)やPHPを利用したCGIが技術的に利用できないレンタルサーバもありますので注意しましょう。
共用サーバの場合、全体を通して見られるのは、サーバに負荷をかけて他の利用者に迷惑がかからないようにという配慮からくる禁止項目です。
転送量とも合わせて、公開したいサイトのメインコンテンツとしてサーバに負荷がかかるプログラムやデータの利用を想定している場合は、最初から規定のないレンタルサーバや、金額はかなり上がりますがサーバを共有しない専用サーバや上位プランを検討しましょう。
また、コンテンツの制限には、「アダルト系コンテンツ不可」だけでなく、「アダルト系コンテンツへのリンクも不可」となっているようなリンクに関しての制限がある場合も多いですので、注意しましょう。
独自ドメインを取得する方法の1つに、レンタルサーバが提供している独自ドメイン代行取得プランの利用があります。レンタルスペースと共に独自ドメインもセットで取得できるので、申請や設定がスムーズに行えるのが利点です。
通常は、独自ドメインの申請取得だけをレンタルサーバや提携しているドメイン事業者に代行してもらっているだけですので、取得したドメインの所有権は利用者本人にあります。
ただ、まれに無料独自ドメインなどで、取得したつもりの独自ドメインの所有権は事業者側にあって、利用者はそれをレンタルしているだけというパターンがありますので、注意しましょう。
独自ドメインの所有権が自分にあれば、そのレンタルサーバから出て行く際に、独自ドメインを次に利用するレンタルサーバへ持ち込んで引き続き利用できますが、所有権がレンタルサーバ側にあれば、解約時に返還しなければなりません。
それでは、あまり独自ドメインの利点がありませんので、取得代行の申請をする際には独自ドメインの所有についてよく確認しておきましょう。