ショッピングカートをどう準備するか
ネットショップサイトを運営するためには、商品の紹介とともに、商品ごとの受注処理、精算処理を行う必要があります。
このうち受注や精算を行うプログラムのことを「ショッピングカート」といいます。
通常のお店のレジに相当する機能ですね。
ショッピングカートについては、インターネットがはやり出したその昔には、パソコンに詳しい人がプログラミングで自作したり、業者に高いお金を払って作ってもらったりしなければならなかったのですが、その後、プログラミングが得意な人がショッピングカートプログラム(CGI)などを作成・公開するようになり、それを自由にダウンロードしてレンタルサーバにコピーすることで、それほど知識や技術がなくても無料や格安で使用できるように発展してきました。
現在ではさらに進化して、ネットショップ運営専用のレンタルサーバであるレンタルネットショップというサービスを行う事業者が増え、ショッピングカート機能も伝票作成印刷などの管理機能もメルマガ配信機能などその他商用利用に便利な機能もすべて備え付けられた状態でまるごとレンタルして、その中に扱いたい商品や店の情報だけ入力することで即日開業できるようになっています。
ここでは、ネットショップに不可欠なショッピングカートやその他の機能をどのように準備するか、いくつかの代表的な選択肢をまとめてみましょう。
・ショッピングカート機能の準備方法
1)すべて自分で作成する
2)必要な機能を持つプログラム(CGI)をレンタルサーバに入れて利用する
3)ショッピングカートシステムをレンタルサーバに入れて利用する
4)レンタルサーバにレンタルショッピングカート(ASP)をリンクして利用する
5)すべての機能があらかじめ用意されたレンタルネットショップを利用する
1)の「すべて自分で作成する」という選択肢は、すでに多くの人が試行錯誤をしてきて、プログラムも安価で成熟したものが提供されている現在では、苦労が多いばかりであまり現実的ではありません。ネットショップをしたい人というよりは、エンジニア的な勉強をしたい人向けの苦行コースです。
2)の「必要な機能を持つプログラム(CGI)をレンタルサーバに入れて利用する」は、お店のスペースだけレンタルして、店員やレジは自分で調達してくる感じです。以前は多かった形式ですが、現在では3)や4)が発展してきたため、現在開発やバージョンアップをしていないプログラムが多いです。
3)の「ショッピングカートシステムをレンタルサーバに入れて利用する」は、インターネット上からダウンロードしたネットショップサイト構築用ソフトをレンタルサーバスペースにインストールし、そのソフトを使ってネットショップサイトを作るというものです。
場所だけ借りたお店(レンタルスペース)に、お店セット(ソフト)をもらってきて、自分で内装を行ったり、レジの設定をしたり、店員の教育をする感じでしょうか。
このネットショップサイト構築用ソフトのように、Webサーバにインストールすれば、プログラミングの知識がなくても、ソフトの操作のみで簡単に目的のコンテンツを作成できるというソフトのことを「CMS(コンテンツ管理システム)」といいます。
ブログ作成用CMSやwiki作成用CMSなど、目的に応じてさまざまなCMSがインターネット上に有償・無償で公開されていますが、ショッピングカート機能を持つCMSでは、無料提供の「EC-CUBE」や「Zen Cart」などが有名です。
CMSの利用は、スペースさえあれば、後はプログラミングやデータベースの知識がなくても簡単に自分の好きなようにお店を作れるというのが利点ですが、そうは言っても、自分の思い描いたとおりに細かいカスタマイズをするためには、やはりある程度のプログラミングやデータベース知識が必要です。
また、わからないところについても、掲示板で質問するなどはできても、最終的には自分で解決しなければなりません。すでに知識がある方、コンピュータが好きな方には便利ですが、初心者の方には少し敷居が高いかもしれません。
4)の「レンタルサーバにレンタルショッピングカート(ASP)をリンクして利用する」
ショッピングカート機能(商用の管理機能も含む)だけをレンタルしているASP(アプリケーションサービスプロバイダ)というのがあります。
レンタルサーバと別にこのレンタルショッピングカートをレンタルして、自分のネットショップサイトからリンクを張ることでショッピングカート機能を利用できます。
お客様が注文ボタンを押すと、その情報はASPのサーバに送られて処理されます。
レンタルサーバと別にレンタルしますので、その分費用は発生しますが、レンタルしたカートへリンクを張るだけで、難しいデータベース設定もプログラミングも必要ないので、簡単に使用できるという点と、決済を行うためにASPがセキュリティ対策を講じたサーバを準備しているため、通常のレンタルサーバよりも個人情報やカード情報などへのセキュリティがしっかりしているというところが多いというのが利点になります。
5)の「すべての機能があらかじめ用意されたレンタルネットショップを利用する」。
ネットショップをするうえで必要な機能がすべて準備されていますので、4)と同じくプログラミング的な知識も技術も必要ありません。
オールインワン仕様で、わからないところはすぐにサポートに聞ける点も大きなメリットです。
また、お店のレイアウトも着せ替え機能(テンプレート機能)がありますので、たくさんのデザインから選択して簡単に変更できます。
陳列棚もレジも店員も一式付属しているほぼ完成したお店をそっくりそのまま借りるわけですので、レンタルサーバスペースだけを借りてそこに設備投資するより維持費用はかかりますが、特にプログラミングやサーバ構築などのエンジニア的な分野に強くなっていきたいというのでなければ、ショップ運営だけに力を注げる一番楽な方法ではないでしょうか。
ほかにも、楽天市場やYahoo!ショッピングなどのショッピングモールに出店するなどのさまざまな選択肢があります。
ひとくちにネットショップといっても、いろんな開業形態がありますので、自分がもっとも使いやすい形を探してみてくださいね。